矩形のスクリーン

Diary

02.矩形のスクリーン

竣工したガーデンハウスのベットサイトに寝転がると、大きな開口部が眼前に拡がる。
雨の朝は流れる水滴の列、静かな昼下がりには流れる雲、そして、晴れた夜は数えきれない星々を映しだす天窓だ。

場所柄、どうしても夜空を見上げるほうが多くなる。布団を被ってしまうほど眩い月夜もあれば、星も見えない闇夜もある。でも、どんなに暗い夜でもかざした両手を見失うことはない。矩形のスクリーンが漆黒に塗りつぶされることはないのだ。

「闇の中にも、明るさは… 在るものだ… … 。」みょうに教訓めいた感慨に浸っているうちにスクリーンは変形しはじめ、いつの間にか霧散した。