路上生活者たち

Diary

04.路上生活者たち

ガラスハウスが竣工するまでの2年間はテント暮らしだった。
テントといっても単管の骨組みに波板と養生シートを張り付けた長屋で、舗装された路上に立ち並ぶ様は『戦後』
のドヤ街もしくはホームレスそのものだった。

とにかく雨露をしのぐ場所が必要だったから面積だけは広くしたが、そのぶん構造的には弱くなり冬の季節風で何度も倒壊した。真夜中に車内へ避難したこともあった。でも、押しなべて見れば過不足のない快適な毎日で、生活のための家屋としては充分なものと実感できた。

季節の移ろいを肌で知り、風の唸りに慄くのが生きていく活力だ。
いつも同じ室温で、嵐の夜も安眠できる所など人間の住まう場所ではない。